今日も仲良しカップルが1組、変態バーの扉を開く。
すこし頼りないところもあるけれど、やさしい彼氏、照(てる)。
ふくよかでマシュマロのような魅力的ボディの持ち主、明里(あかり)。
明里は、そのボディと同じように包み込むような優しい性格で彼氏の欲求を必要以上に受け入れてしまう。照の願望に押されてあやうく「寝取られ」させられそうな女である。
「今日は特別だからね」
明里がふてくされながら言う。
「うんうん、分かってるよー」
照が頭をかく。
バーのドアが開く。
「いらっしゃいませ。はじめてのお客さんですね?」
二人はカウンターに通される。
「今日は7月21日、オナニーの日。カップルであろうともセックス禁止でございます」
強面のマスターにそう告げられて
「はいっ!」
思わず照の声がうわずった。
照の腕にしがみついている明里の腕にも力がはいる。
しかし、マスターは急ににこやかに変わって
「ゆっくり楽しんでってくださいね」
と笑い中に通してくれた。
薄暗い店内、あまりじろじろ見ることも出来ず、
それでも店内を見回す。
そうすると、すでに先客が数人いるようだった。
談笑している声が聞こえる。
今回ももちろん、強引な照の説得により変態バーへと明里は連れ出されてきた。
明里が納得した理由はまさにその「オナニーの日」にあった。
セックス禁止、オナニーだけ、という特別なイベントである。
それならば、自分もやり過ぎないで済む。
空気に飲まれて、自分が思ってた以上に大胆になってしまうことを防げるハズである。
そう思って、渋々承諾した。
酒池肉林の乱交パーティのような場所など、
恐ろしくて行くことなどできない、そう思っていた。
「あら、お二人で。久しぶりですね。」
後から声をかけられてて、明里はビクッとして振り返った。
そこにはパンツ一丁の男、関根が立っていた。
「関根さん!」
照がキラキラとした微笑みを浮かべて関根に抱きつく。
「照くん久しぶり〜」と関根も抱きしめて応えている。
こいつらはほおっておこう、そう思った明里は、ソファに腰を下ろした。
ようやく店内全体が見渡せた。
店内には、すでに下着姿の同い年くらいの女性が一人。
ソファに脚を組んで座り、カクテルを飲んでいる。
その女性の下に、2人の男が床に直接座って話をしている。
関根もそこにいたが私達に気づいて挨拶にきた様子だった。
「今日はオナニー日だから。一緒にぴゅぴゅっとしようね」
「はい!関根さんと一緒に、びゅびゅっとします。
今日って、オナニーってどうやってやればいいんですか?」
「そうだね、今日はオナニーに敬意を表す日だから。
挿入は禁止だよ。寂しいオナニーのための日。
とはいえ、男女あつまってのオナニーだから、
その手前までは、全部オナニーってことでOK!」
明里は急に立ち上がる。
「え、オナニーの日、っておさわりOKなんですか?」
ちょっと考えていたのと違う。あまく見ていた、と明里は後悔する。
「オナニーなら浮気に入らない!
寝取られにも入らない。
たんなるオナニーのしあいっこだから。
つまり、アソコにアソコを擦り付けちゃったりするじゃん?それも、相手の体を借りたオナニー。
だから素股とかも、ルール上オッケーだよ。
明里ちゃんも好みの男子がいたら、おかずにさせてもらってオナニーしたらいいのよ。」
関根が、明里の方を向いてにこやかに応えた。
すでにペニスは勃起している。
「そんな〜、聞いてないよ〜。オナニーの日っていうから来たのに〜。」
急に不安になった明里である。




